ユーイング肉腫

ユーイング肉腫について、原典を通して知るためのブログ

2018-01-01から1年間の記事一覧

第三の選択肢 化学療法

毒がもたらした光の兆し 1967年、アメリカ、ニューヨーク。Dr. PhillipsとDr. Higinbothamによる臨床報告です。"The curability of Ewing's endothelioma of bone in children."(小児におけるユーイングの骨性内皮腫の治癒可能性)。1949年から1959年の間、…

ユーイング肉腫はマゼンタ色に染まる

ユーイング肉腫は砂糖好き? 病理学的腫瘍診断で、光学顕微鏡を用いた、腫瘍組織と細胞の形態観察が主流であった時代、病理医には、職人的観察眼と鋭敏な「みる」センスが求められたものと想像されます。この形態観察は、現代でも病理学的腫瘍診断の基礎とな…

ユーイングの肉腫 再考

ユーイング肉腫は存在するが、 Dr. Willisらによって疑わしいとされたユーイング肉腫の実在。彼らの主張によれば、それまでユーイング肉腫と(臨床的に)診断されてきた腫瘍は、実は既に知られている別種の腫瘍が転移したものであり、Dr. Ewingにより提唱さ…

幻の腫瘍?

ユーイング肉腫は存在しない? 1933年、メルボルン、オーストラリア、ColvilleとDr. Willisによる共著です。"NEUROBLASTOMA METASTASES IN BONES, WITH A CRITISISM OF EWING`S ENDOTHELIOMA"(神経芽腫の骨転移、ユーイングの内皮腫への批判)。この論文、…